東宮Good Bye My Princess●作品情報と感想
東宮~永遠の記憶に眠る愛~
【原題】东宫
【英題】Good Bye My Princess
ドラマ作品情報
【初配信】52話
→国際版とはOP(楽曲のみ)と話の入り方が違います。1話初っぱなから、小楓と顧小五の馴れ初めの場面が流れ、忘川に飛び込むシーンが映しだされます。そこから豊朝のシーンに変わって本編がスタートします。
【未収録追加版=国際版】55話
→挿入歌の愛傷がopになってます。 1話冒頭の砂漠のシーンは52話版とちがって新たに追加されたシーンです。
実は放送後にも数話で話の長さも短いですが、番外編をネットで配信してます。本編の絡みはない現代版。花千骨や若曦(ジャクギ)など人気になったら現代版作るのは中国ではよくあるっぽいですね。
【製作総指揮/作品の最高責任者】
刘墉、吴宏亮、方刚、刘文武、王琛、虞樟良
【プロデューサー】
李欢、王博童、胡潇、李文龙
【監修】
谢颖、刘德宏、古元峰、王大庆、赵毅、周静、陈馨如、周思伽、丁建萍、谷峰
【監督】李木戈
日本輸入作品では『三国志 Three Kingdoms』の現場/スケジュール監督、『半妖の司籐姫』の監督しています。
【副監督】 邵林、谢继华
【脚本】
钱珏、王乙涵、徐晓霖、胡蓉、刘笑、柯宜彤、宋阳明
【撮影】高琦
【編集】王妍、陈勇
【キャスティング監督】杨念波
【音声監督】张芮瑜
【美術デザイン】武明
【造型デザイン】
习景凯、党原媛、王晋飞、李皓轩
【照明】赵振刚
【制作会社】
・唐德影视
・优酷
・华录百纳
・华视娱乐
・美浓影视
【撮影期間】
2017年8月9日~2018年2月8日
【初回配信】优酷视频(52話)
(VIP会員は週4配信、非会員は週1配信)
【初配信期間】
2019年2月14日~2019年3月25日
【作品内BGM /ost】冯达(フォンドゥア)
【主題歌/エンディング】初见
歌手◆余昭源、叶里
作詞◆李玉飞
作曲◆冯达
編曲◆于昊
※国際版の『初見』歌手は、陈星旭チェン・シンシュー(李承鄞役)と彭小苒ポン・シャオラン(曲小楓役)の主役組に変更になってます。
【オープニング/挿入歌】爱殇
歌手◆小时、龚骏
作詞◆MK、王逸杰
作曲・編曲◆小幻
爱殇・男版独唱は作詞・作曲・編曲は同じ。
歌手◆龚骏
【挿入歌】小狐狸(小ギツネ)
歌手◆叶里
作詞◆匪我思存
作曲◆冯达
編曲◆于海航
中国で2019年2月22日に
(全34曲)
01 余昭源, 叶里 – 初见
02 雁南归组 – 初见 (彝族版)
03 叶里 – 小狐狸
04 叶里 – 小狐狸 (欢快版)
05 冯达 – 西州
06 冯达 – 草原
07 冯达 – 赛马
08 冯达 – 小枫的喜悦
09 冯达 – 酒肆
10 冯达 – 辽阔的戈壁
11 冯达 – 荒漠
12 冯达 – 小枫的忧伤
13 冯达 – 泪水与回忆
14 冯达 – 红衣少女
15 冯达 – 忘川水
16 冯达 – 惊恐
17 冯达 – 诀别
18 冯达 – 风中的往事
19 冯达 – 哀思
20 冯达 – 爱与恨
21 冯达 – 牺牲
22 冯达 – 黄昏的断桥
23 冯达 – 划船
24 冯达 – 心动的喜悦
25 冯达 – 释然归来
26 冯达 – 千钧一发
27 冯达 – 细作
28 冯达 – 埋伏
29 冯达 – 谋略
30 冯达 – 哗变
31 冯达 – 战舞
32 冯达 – 王师
33 冯达 – 最后一刻
【各メディアで表彰】
大きな賞はなし。
微博2019年度影响力剧集(ウェイボー2019年度影響力ドラマ作品)
→12作品の内の1作品に選ばれました。
(他の日本輸入作品はBS12で放送の新白蛇伝も入選。)
新浪2019影视综盛典(新浪2019映画・テレビドラマ・バラエティー祭典)
→ドラマ部門で10作品の内の1作品に選ばれました。
(他にも、日本輸入作品では、宸汐縁、陳情令、長安二十四時、Go!Go!シンデレラは片想いなども入選)
日本
【提供元】「東宮」製作委員会
【放送テレビ局】全55話
・衛星劇場
2020年3月18日から日本初放送
2020年11月18日(水)~2021年1月20日(水)まで。(月~金・21時半~)
再放送は、11/24~1/24まで日曜日5話連続で放送。(日曜日・15時半~)
2021年2月20日(土)~6月26日(土)3話連続で放送。(土曜日・4時~)
・BS11
東宮~永遠の記憶に残る愛~DVD BOX 1~3発売中!
《メーカー価格》19800円
販売サイトで値引きしているところあり。
DVD BOX 1(1~18話)
DVD BOX 2(19~36話)
DVD BOX 3(37~55話)
小説について
【タイトル】东宫
【作者】匪我思存
2010年7月に、新世界出版社から初出版。
2017年10月には、全新修訂版を江蘇鳳凰文藝出版社から出版。(上記の画像)
台湾版は、2019年1月1日に春天出版社から出版。(容量不足で画像はここでは載せませんが、検索すればみられます。)
そして、中国でドラマ最終回配信の次の日・2019年3月26日に新装版を
春天出版社から出版。
ちなみにタイ版カバーレイアウトも綺麗だったのでこちら。
宣伝画像の背景と商品の表紙レイアウトが重なって一体化してます。お洒落~!
小説内容は、小説を直接見た人の感想やドラマの違いなど書き綴っているサイトがあります。なので、気になる方は「東宮 小説」と検索すればそちらのサイトでみられると思うので、ぜひそちらでご覧ください。
感想
ここからネタバレ込みで書いていくので、よろしくお願いします。
全55話、LalaTVの日曜日5話連続枠で観終わりました!
最終回のエンディングは今まで観たなかで別格!エンディングにでてくる曲や映像は今までと同じなのに、じわーっと心に込み上げてくるものがあります。
このネタバレエンディングは、人生を振り返る走馬灯のように東宮の物語のフラッシュバックなわけです。しかも、映像の大半が西州国と丹嗤国の小楓の故郷での出来事。小楓の一番幸せな時期と色々な思い出が描写されています。
はじめてです。こんなまじまじとエンディングを食い入るように観たのは(笑)
他の作品では
ネタバレエンディングは、これからこんな展開があるのかーと今後の話の流れを把握したり、本編で おっ!ここエンディングにあったシーンだって確認するために観てたぐらいです。
それに最終回を迎えたら、最後だし真面目に聴こうかな ぐらいでただ歌を聴きたいだけなのに
東宮のエンディングに関しては、物語をすべて観終えたあとのエンディング映像までこそが、本当の最終回なんじゃないかと私は思ってます。
多分、未視聴のひとと視聴済みで考えが違えば
コイツは何をいってんのか、頭おかしくなったんじゃないか。
と引いているかもしれませんが、こういうことを言うのは初回と最終回の李承鄞の言葉と行動を観たあとだからです。
李承鄞(りしょうぎん)は言います。
小楓は死んでいない、隠れているだけだ。私をからかっているのだ。私はこれから小楓を探しにいく。
そう言って、小楓を探しに李承鄞は旅に出るのです。
上記で書いた 小楓の幸せな時期と思い出って李承鄞にとっても同じなんですよ。
李承鄞が探し求めてるものがエンディングの映像にあるのです。
わかってますよ、エンディングは東宮という作品の映像をかき集めたもので、小楓や李承鄞以外のキャラクターたちの場面があるってことも。中国ドラマによくあるネタバレ映像ってことも。
ただ、最終回だけはさっき綴ったことのように思えるエンディングなんです。
エンディング曲は『初見』という素晴らしい曲で何回も聴くぐらいお気に入りです。いつのまにかサビは歌詞見なくても歌えるレベルになりました。
主人公二人が歌っているPV めっちゃ好きなのでYouTubeでよく聴いています。
陈星旭チェン・シンシュー(李承鄞役)と彭小苒ポン・シャオラン(小楓役)、二人歌上手い!陈星旭が特に良い声してます!!
※日本版(多分、国際版)のエンディングは、この二人の歌を採用してますね。中国での初回放送は、歌手の余昭源、叶里が歌ってたエンディングみたい。
Good Bye My Princess 東宮:主題曲《初見》男女主角對唱 MV 完整版
エンディングだけでなくop /挿入歌である『愛傷』もとても大好きです。
男女デュエット版も良いのですが、男版も哀愁漂っていて聴き入っちゃう。
東宮の世界観を初見、愛傷の2曲で味わえるのです。最高!
この曲を作ってくれた方々、本当にありがとうございます。作品情報でも名前は書いたので、今後もこの人たちが作った曲はチェックしていきたいです。
てか、作品内BGMも東宮の世界観に合ってて素晴らしかった…。
そして物語のなかで小楓がよく唄う『小狐狸』
これは、小説のなかでも書かれている歌詞であり、物語の結末を暗喩しています。
小狐狸は漢字から読み取れるように日本語訳では、小ギツネ です。
小ギツネ=李承鄞、姑娘(少女/お嬢さん)=曲小楓 に例えられています。
一只狐狸啊,它坐在沙丘上,坐在沙丘上瞧着月亮,原来它不是在瞧月亮,是在等放羊归来的姑娘,一只狐狸啊,它坐在沙丘上,坐在沙丘上 晒着太阳,原来它不是在晒太阳,是在等骑马路过的姑娘,可是瞧着月亮,狐狸瞧出了苍凉,放羊归来的姑娘,带走了心房,可是晒着太阳,狐狸晒的心发慌,骑马经过的姑娘,已不知去向,狐狸啊狐狸啊,等不到放羊归来的姑娘,狐狸啊狐狸啊,等不到骑马路过的姑娘,狐狸在唱啊,一只狐狸啊,它坐在沙丘上,坐在沙丘上 瞧着月亮,等着姑娘。
【日本語歌詞】意訳
一匹のキツネ、砂丘の上に座っている
砂丘の上に座って月を眺めている
キツネは月を眺めているわけではない
羊飼いの少女を待っている
一匹のキツネ、砂丘の上に座っている
砂丘の上に座ってひなたぼっこをしている
キツネはひなたぼっこをしているわけではない
馬に乗って通りかかる少女を待っている
月をずっと眺めている
キツネは寂しさを感じ始めている
羊飼いの少女がキツネの心を奪っていった
ひなたぼっこをしている
キツネは平常心を失い始めている
馬に乗った少女は姿をみせない
キツネ…、キツネ…
羊飼いの少女は戻ってこなかった
キツネ…、キツネ…
馬に乗った少女は戻ってこなかった
一匹のキツネは唄っている
一匹のキツネ、砂丘の上に座っている
砂丘の上で月を眺めている
少女が来るのを待ち続けている
【補足】晒着太阳=太陽にさらされている
太陽に当たっている=日光を浴びている=日光浴=ひなたぼっこ
どれも同じ意味合いのなかで、動物が主語なので歌詞的にひなたぼっこの単語を選びました。
この歌がはじめて出たのは丹嗤(たんし)で結婚式前夜に二人っきりで会話の際、顧小五が 何か歌って と言われたとき
そのあとは豊朝(れいちょう)にやってきて、小楓は月を眺めながら故郷を思い出して口ずさむとき
3回目は、李承鄞と小楓が小舟漕いでるときに、李承鄞が何か歌ってと言われて歌ったとき
4回目は、顧剣が息絶えたとき小楓は口ずさんでました
小楓が歌ってるシーンはこの4回かな。
記録はしてないので、私の記憶違いだったらすいません。いちおう、Lala TVで土曜日3話連続再放送は決まっているので、そのとき新たに確認します。(結局、他の作品視聴で余裕がなく二度目は観なかった…。)
中国版wikiの説明欄では、キツネ=李承鄞(顧小五)となってますが
物語を観たあとだとキツネは 顧剣 にも当てはまる気がするんですよね。
ドラマは、ぼんやりどこかを眺めているシーンも顧剣のほうが多かったし…。
小楓が自分で歌えるのはこの1曲だけ。
えっ?と思ったのは私だけでなく安心しました。
小楓が歌ったあと、丹嗤にいた顧小五と豊朝の李承鄞も
これしか歌えないの? って言ってて、ドラマをみて李承鄞に共感できるところはほぼなかったけどこれだけは同意(笑)
西州国の王の娘であるはずの小楓が教養がなさすぎるのも、少し違和感があったのだけど、
歌を1曲しか歌えないってのはな~
と、この作品に細かいことを気にすることは野暮なのです。
なぜなら、この世界には記憶を忘れる 忘川があるし、そのことが話の本筋にも関わってくるのだから。
1話~13話までは、曲小楓(きょくしょうふう)の故郷であり父が王で治めている西州(せいしゅう)国、小楓のお爺ちゃん・ティダール王が治めている丹嗤(たんし)国を舞台に物語は展開。隣接している朔博(さくはく)国と強国である豊朝(れいちょう)国が手を組んで丹嗤族を滅ぼし、丹嗤国を制圧する。
この流れに主人公である小楓が深く関わっているのです。
元々は、小楓が好きな人と運命を共にしたい!と和平交渉の手段である槊博王(おじいさん)の婚姻を拒否して、丹嗤国に逃亡するのが発端。
一方、豊朝にいたとき皇帝の怒りを買い、和平使節の代表で西州国へ向かっていた皇太子(第1皇子・李承稷)が丹嗤族の衣装を来た集団の奇襲に合います。その際、皇太子に同行していた第5皇子・李承鄞もいたのですが、皇太子に助けられて一人だけ馬に乗って逃げて助かります。
豊朝国側は、速報で皇太子が殺されたことを知り、豊朝国の皇帝が激怒して武力行使で丹嗤国に兵を送る。
小楓は、師兄である顧剣に恋をしているかもと顧剣に一緒に駆け落ちしようと待ち合わせ場所で待つも一向にあらわれない。ずっと待っていたら一匹の馬が男を乗せてやってくる。これが、第5皇子・李承鄞との初めての出会いです。
そこから、二人で行動して豊朝国の安護府配属の将軍・高顕と丹嗤族のイモイェンの話を影でみていたら、突然李承鄞が消えていったん二人は別行動になります。
そのあとは、李承鄞は紫牧と顧剣と出会って洞窟にいきます。洞窟のなかには位牌があります。また、豊朝国から西州王に嫁いできた李承鄞の親戚・明遠があらわれ過去の出来事を打ち明ける。
李承鄞の実母・顧玉瑶が豊朝国の張皇后に毒殺されたこと、実母の兄の顧如海が右宰相の高宇明がでっち上げた嘘で謀反の疑いがかけられ死んだこと。顧如海の息子は顧剣であり、李承鄞とはいとこだと発覚。
そこから、第1皇子・李承稷と実母・顧玉瑶、伯父の顧如海ために復讐を誓い、行動にうつしていきます。
まずは、皇太子暗殺で犯人だと思われる丹嗤族から…。
だけど、丹嗤国は地形が複雑なため本拠地はどこなのか豊朝国側はわからない。そこで茶商人・顧小五と身分や名前を偽って西州国の公主・小楓と再会して利用します。
なぜ、再会ができたかというのは師兄・顧剣が要因。
実は一人になったときに小楓は、顧剣や西州国の兵士たちにみつかり1度西州に連れ戻される。西州では、各国から使者が来ており、豊朝国の皇太子か朔博王に嫁ぐかで揉めてたのです。母はどちらにも嫁がせたくないので、小楓を思って母の手引きで再度逃亡。
逃亡後は、顧剣と橋で待ち合わせする約束だったが、そこにいたのは前に遭遇した男。顧剣は小楓のことが好きで一緒に逃げたい気持ちはあるも、結局は父親の復讐を優先して李承鄞こと顧小五を紹介します。
ここまでの話の流れは、自分的にあんまり面白くない。
話の流れは緻密で、丁寧に人間関係と事柄を描写しているため、そのせいか登場人物の多さと伏線てんこ盛り場面が多く、話の山場までが長いのです。
それと、主人公の小楓が善良で素直な性格で人を信じやすい。だからこそ、愛した男・顧小五に利用されることは観てて辛いものがあります。
それが2話ぐらいなら良いのですが顧小五が騙す期間が長く、愛想よく演技するのが非常に上手いのもあってか、余計イライラもします。(これは演技としては誉め言葉です。)
話が進むにつれて丹嗤族滅亡が分かりきってて、わくわくして観ることができないのです。話の流れを見守る感じですかね。でも、心がソワソワして安心して観ることもできない状態。
なので、女優さん美人だな~、景色綺麗だな~、OSTが切なくて印象深い良い曲だな~。ぐらいでお話はイマイチ乗り切れず…。
顧小五が裏切って李承鄞になった12話から話の続きが気になり始めました。
今思うとあの騙し方が上手すぎて、観ていられなかったんだなと…。
全部見終わりあらためてもう1回観たいとなってますけどね。次はそこまでイライラはしないかな。
11~13話が最も重要なエピソード。
11話は嵐の前の静けさとして平穏な回。12話で話が気になり始めたって書いたけど、ドラマを振り返ると11話のほうがあとから思い出すと印象的。
これはですねー…たられば論なんです。もし、このときおじいちゃんが顧小五の正体に気づいていたら…ここで結婚式を挙げようと思わなければ…。
丹嗤族絶滅を防げるチャンスがここなのです。後悔の念とはまさにこのことで、丹嗤国のティダール王に感情移入しすぎて辛い…。丹嗤族絶滅が小わっぱ一人招き入れただけで起こってしまったわけですから…。
それでじいちゃんは顧小五を怪しむけど、顧小五は顧剣の生い立ちを自分の生い立ちとして話してなんとかごまかす。
なぜ騙せたかというと、ちゃんと情勢と詳しい事情を理論と感情論をまぜてうまく話せてるから。この回は信頼している顧剣を利用して小楓を信用させたのと手口は同じです。もし溺愛してる孫の小楓が関わってなかったら、そもそも豊朝人の顧小五を信じてませんからね。
そしてじいちゃんは孫のために、丹嗤国で結婚式をするということで各関係者に招待状を送る。
じいちゃん自由すぎ~と思ったのは私だけでしょうか?(笑)一方、招待状を受け取った西州王は"勝手に結婚相手決めて~。"と怒るわけです。西州国のための政略結婚相手に悩み中なのに、悩みをさらに大きくして燃料投下ですからね。
場面はまわりに黄色い葉の木やすすきに囲まれている湖で夜に変わります。幻想的でロマンチックな場所です。結婚式前の夜、小楓が結婚する際に、顧小五に3つの願いを要求します。
あ、これは今後また出てくるであろう大事なシーンだなと察し…
1つめは、蛍を100匹捕まえて!と小楓がお願いすると、顧小五は空を飛び蛍を捕まえます。
綺麗なシーンですね~。そして、お互い愛し合うことを約束し、もし破ったら忘川の水を飲む!っとここでロマンチックなシーンがおわり。
11話の最後は安護府で、第2皇子・李承鄴(りしょうぎょう)たちの丹嗤族討伐の作戦会議が行われて、討伐決行日が結婚式当日に決まります。
この結婚式当日が李承鄞にとっても予想外なこと。この流れがあとの悲劇へと導くので、脚本・演出がうまいなーと感心しました。
続きが気になる終わり方で、すぐに次の回を観ました。1日5話連続のほうで録画して良かった~と心の底から喜びました(笑)
12話、丹嗤の結婚式で興味深かったのが、まわりに祝福されながら新郎夫婦が花吹雪を浴びています。その歩いている後ろで、二人が歩いたあとを掃除している人たちについてのシーンです。
観ながら気になっていたら顧小五が小楓に聞いていました。
顧小五「なんで後ろを掃除してるの?」
小楓「丹嗤では今まで通った道を掃除することは、過去を掃除して綺麗にするって意味で過去を振り返らず未来を進んでいけるようにって願いを込めた儀式よ。」
こんな感じだった気がする…。もうここらへん1ヶ月前くらいだからセリフはあやふや(笑)
見直したとき間違ってたら書き直します。
もうね、本当に東宮は物語に無駄がないんです。だから、ここまで説明していくのに伝えなきゃいけないことは沢山あって、頑張って簡潔にまとめようとするのが難しい。それぐらいストーリーが緻密だし、演出も所々印象的なシーン多すぎて正直に言ってしまえば書ききれない。
それに、主人公の三人だけでなくまわりの登場人物もそれぞれ際立ってて、話の流れに違和感がなく溶け込んでて。ここの話いらないよね?って思うこともまったくない。
アドゥも裴照もミロもおじいちゃんも皇帝も皇后も太皇太后も瑟瑟も永娘も高宇明も高顕も…
ここには書ききれないけど、すべての人たちが必要不可欠。
15話から豊朝が舞台となり、小楓と李承鄞の今まで出会った記憶がないのでまた一から小楓は李承鄞と関わっていきます。最初らへんは、小楓が豊朝の皇太子妃としてどう過ごしていくのかを丁寧にお話が進んでいきます。
小楓側は話の流れはほのぼのとした日常なので平和です。
二人の話の流れの他にも、皇太子争いがありました。豊朝に帰ってきたあとは第2皇子・李承鄴が皇太子になるも、栄王と金銭面のやりくりに利用した偽造通貨、元皇太子こと第1皇子の暗殺も下手人すり換えの証拠を出されてバレてしまいます。
バレちまったらしょうがない…と第2皇子背水の陣で謀反!
元々動きは読めてたのか、あらかじめ伏兵を忍ばせていた李承鄞。第2皇子の形勢が不利で兵に追い詰められた結果、栄王は第2皇子をかばって死にます。
ここの場面は意外と良かったな~。
結局、躍起になって刀を振り回しますが第2皇子は追い詰められ謀反は失敗… 陛下に毒酒を承り、毒酒を飲んだシーンもなく退場です。
第2皇子は死ぬ前に"私より李承鄞のほうが腹黒い。"と陛下に訴える場面があり
そうだよね~!!と初めて皇太子(第2皇子)に同感しました!
その後は新たに皇太子争いはありましたが、李承鄞や皇后たちの策略により、第3と第4皇子は皇太子の座をあきらめました。
陛下の憂いでもある外戚の高家や張家については、李承鄞も重々承知でした。陛下と碁を打ちながら、状勢を整えながら利用できるときは利用して徐々に排除していきます。と李承鄞が陛下に意志を伝えて李承鄞が皇太子に決まります。
28話までで二人とも、記憶が断片的に頭に浮かびますが、まだ記憶は戻ってはいません。ですが、小楓が"私たち前にも会ったことある?"と李承鄞に聞く場面はありましたね。李承鄞も断片的に記憶が出るし、小楓と会うと体に異変起こってるくせに "ない。"って李承鄞がきっぱり返事してたけど(笑)
28話でやっと小楓は丹嗤族が滅んだことを知り、李承鄞に嫁ぎたくないと太皇太后に訴えると、西州のために皇太子妃として頑張りなさい。と西州に嫁いだ明遠のお話を交えて説得するところでおわり。
29話の皇太子と皇太子妃の結婚式へ。
29話、皇太子、皇太子妃の結婚!
このシーンを観たとき、武則天の皇后になるシーンを思い出しました。けっこうにてない?小楓役の彭小苒さんが范冰冰(ファン・ビンビン)の事務所所属だから勝手にそう思っちゃうのかも。
唐德影视が2014年放送の武則天の制作に携わっているので、似てるのは当たり前か…。
役者も武則天に出演してるひとけっこう見かけます。
ここからは話の流れを順番に感想をというより、人物ごとに感想を述べたい。
名前は日本語読みにしてます。
趙瑟瑟(ちょうしつしつ)
この結婚衣装がね…最後らへんで瑟瑟が着るシーンがあって、やっぱりこの衣装は小楓が一番!と思わせるため、ある意味瑟瑟には酷なシーンです。いつも瑟瑟が着てる服は寒色系が多かったのでそういうのもあってよりね…似合わない!(言っちゃった…)
そして良悌(側室)にはなったものの、瑟瑟の結婚式シーンはないんです。ちょっとかわいそうだった…
また、かわいそうだったのが、小楓と瑟瑟が同時に湖で溺れたり、床に倒れそうになったときに反射的に李承鄞は小楓を助けてしまうのです。殿者とは両思いと思い込んでいるため、自分が助けてもらえなかったら…そりゃあ…嫉妬もします。悪い方向へ…。
物語終盤では、李承鄞を一途に愛していたのに、李承鄞から利用してきただけだと言われちゃうのが何ともね…そのあと、精神が壊れて平常ではいられない状態に陥った上に、丹嗤王である趙敬禹(瑟瑟の父) が皇太子の妃であればそのままでもかまわない…と父にも利用されている状態。彼女を思ってくれているひとが誰一人としていないのです。
小楓には思ってくれる人がまわりに沢山いる分、瑟瑟のほうが人間関係は悲惨でより哀れ…。
豊朝に舞台が変わってからは彼女が小楓とライバルの立ち位置(勝手に瑟瑟が思っている)としてけっこう出てくるのですが、小物感が半端ない…。幼稚でメンタル弱いし、謀略に関しては李承鄞っていう狡猾なやつが物語では全面的に担っているので、瑟瑟の悪巧みは小さくみえてしまいます。
でもなんか観てると、瑟瑟はよく頑張っているよと励ましたくなるキャラでもある。
皇后には毛嫌いされ小楓よりひどい扱いを受けて、その上、両思いだったはずの愛した人は自分を愛していない。ここは観てて同情せずにはいられない…。
それに常に実力以上のことをしようとしているので、メンタルと行動がマッチしないのです。
彼女にとって、『皇太子の妃』は荷が重すぎましたね。
皇后・張玫娘(ちょうばいじょう)
皇后は、見た目がインパクトすごい!まあ、まゆげなんですけどね一番は(笑)
李承鄞の育ての親でもあるため、李承鄞は今まで言うことを聞いてました。でも実母を毒殺した事実を知った李承鄞の謀略により、李承鄞を暗殺しようとしたことがバレた上に、過去に毒を盛ったこともバラされました。結果、廃后され自ら命を断ちます。
扉越しの李承鄞との対話シーンは良かったです。李承鄞は暗殺されかけたことで、育ての恩もここで終わりと言ったのはものすごく納得。殺されかけたら恩なんか吹き飛びますよ。でもね、そう仕向けたのはどこの誰ですか?と言いたい気持ちも観ててありましたよ。(笑)
それと皇后すごい!と驚嘆したのは、皇太子の側室にさせようとした皇后の侍女・緒娘が流産したときのこと。
流産したのは毒を飲んだからてあり、最後にあった皇太子妃が犯人だという状況証拠と証言を出されます。皇后の敷居で事が起こったので皇后側で処罰をするが良いかと李承鄞に確認して、小楓を援護することなく 皇后におまかせします。と李承鄞が返事したあと
実は侍女の証言で、良悌(瑟瑟)が皇太子妃に罪を着せようとしたことが分かったんだよね~と瑟瑟が真犯人だから瑟瑟を処罰するっていう会話の流れ。(実際、流産の薬を仕込んだのは皇后なんですけどね。)
何、この会話のテクニック。上手すぎて すげええぇー!と声に出しちゃいました。現実でもこの会話テク使えそうだからいつかやってみたい…。
皇帝・李賾(りさく)
皇帝は、あんまり良い印象ってないんですよね。
妃がいて息子も娘もいて友もいてまわりに人はいっぱいいるけど、結局は、権力が大事な人って感じ。情がない。第2皇子関連のエピソードのとき特にそう思ったかな。
案外、元凶は皇帝だよね。過去のことも皇太子争いも後宮のこと(特に皇后)もすべて自分が得することだけを選び、真実なんて分かってても関係ない。脅かされるすべてのものに警戒して利用できることは利用して権力に固執する。
あと、過去の回想のときみんな10代設定のはずなのに、4人おっさんすぎて笑った。ひげ剃れば若く見えると思うなよ…と真面目にツッコんでしまった。これは東宮に限らずだけど、10年以上過去の回想はせめて役者変えてもらったほうが物語に集中できるのに。
別な作品の『霜花の姫』の花神と天帝、天后、水神の過去のシーンもけっこうひどくて集中して観れなかった。(小声)
ドラマ内ではなかったけど、似た者同士の李承鄞との対立を観たかったな…。
東宮を観ててまさに この親にしてこの子あり のことわざがぴったりな親子でした。
残念ながら最後には、唯一の癒しだった明月は隣で自殺して亡くなり、李承鄞に毒を盛られて体が動かなくなっちゃうし、会話ができないようにもなって因果応報なのかな…哀れな末路でした…。
太皇太后は私の大好きな斯琴高娃(スーチン・カオワー)さんが演じています!すでに、龍珠伝や隋唐演義でお見かけしてます。東宮では、特別出演枠なのでギャラ高そうですね。
見た目がすごいインパクトあって、表情の演技も豊かで目上役がすっごく似合う!脇役なのに存在感がすごいんです。ちょい役かな~思ってましたが、思ってたよりけっこう出てて嬉しかったです。
小楓を見守りつつも、李承鄞と小楓に子供ができないので、子作りの環境を頑張ってたのは面白かった。だけど、実際やられたらうざったいなと複雑な気持ちにもなってしまった。
最後らへんは、次々と不祥事が起こって自分のまわりの人たちがいなくなっていくのは憂いたくなるよ…。李承鄞が皇帝になったときは上皇太后になるんだけど、同じ世代がほとんどいないだろうし、自分より年下の家族も亡くなってばっかりで孤独だと思う。切ない…。
高家一族◆父・高宇明と息子の3兄弟
3人の息子が出てくるんですけど、
次男・高坤だけは父親と顔が全然似てないんです。あと、多分性格も狡猾さはそこまで似てない。物語終盤、危険を察知した父・高宇明から一人だけ逃げろと言われながらも、家に戻って家族と一緒に逃げようとしてたシーンがあります。結局捕まっちゃったけど、自分の利ではなく家族の情をとりました。
その後は、父親が重罪を犯したから一族皆殺しの一人で(死ぬシーンはなかったが)お亡くなりになってる。可哀想だけど父親の悪事には加担してるし、しゃあない。出番も少なかったからこれぐらいの感想しか出てこない(笑)
三男・高震は、当初は趙家の息子・趙士玄と芸妓の明月で争ってましたね~。そしてちょこちょこ二人が対立してるシーンがでてくる。よくいる高貴な家系のわがままお坊ちゃんで、トラブルばっかり起こしてるダメ息子。最終的には皇后の親戚の男を殺しちゃって隠蔽するも、李承鄞の策によってバレちゃって流刑。だけど、趙士玄のせいで山中で獣に襲われ死んじゃう。(死ぬシーンはなし。)
高家のなかではダメダメなやつでした。
長男・高顕は、けっこう悪どい奴です。父親と顔も性格も似てるのが長男。
この二人は、本物の親子って言ってもいいくらい似てる。三男も父親似と思わせる顔立ちだけど、この二人だけは顔も性格もバッチリ!キャスティング監督は良い仕事をしているな!と拍手をおくるほどすごい合ってました。
この親子が直接関わっているシーン観たかったな~。
高顕は、物語の最初と最後に程よくでてくる悪役で、がっつりでるわけではないのになんか印象に残るんですよね~。最後は、高家の悪事がバレているので、一族皆殺しの刑を避けるため西州と手を組んで豊朝と戦争しようとします。ですが、西州と丹嗤をめちゃくちゃにした元凶なので、ベッドの下に隠れてたアドゥに剣を刺されて亡くなります。高顕は刺されたあと即ベッドの下にいるアドゥを刺して亡くなりました。あのシーンは、よく剣を抜けたなって意外と死ぬまで長い。
父親・高宇明。右宰相と朝廷の重鎮。張皇后は姪であり、娘は最終的には貴妃で権力を掌握したのも同然。常に首を左に曲げてて大変な病気だなとおもったらただの演技(笑)しかも、最後に皇帝にさえ演技だと指摘されててやる意味はあったのかな…
健康のためにトレーニングで足のツボ押しで石の上歩いてるのなんか可愛かった。
それと謀略が長けてて人を陥れる悪役ではあるけど、家族思いではある。三男が流罪でもあとで救おうとしてたし。朝廷での身のこなしがうまかったんだろうけど、どっちかというと家の中の日常のほうが気になる…
何かあっても冷静に物事を判断して的確に対処してました。しかし、李承鄞によって今までの罪が明るみになり、高家一族が皆殺しになります。
皇帝の子を身籠ってた娘・如意(貴妃)さえも、命だけは助けてほしいと皇帝にお願いしたにも関わらず、薬を飲まされ赤ちゃんと共に亡くなってしまいました。死を知らせる鐘の音は切なかったです。
この人が唯一判断を間違ったのは李承鄞の性格なんですよね。
牢の中での李承鄞との会話のセリフでありましたが、子供のころによくあげてたお菓子は実は嫌いであなたが喜ぶようなことを言ってただけだと李承鄞に暴露されたとき
まさか子供の頃から本性を隠すとは…
とここであらためて李承鄞のことを知るシーン。
うん。誰だってそう思うよ。ただ、本当に李承鄞が大事で子供の頃から成長を見守ったのなら気づけたんじゃないのかなって…
人って思い入れがあるかないかで見方は違うし接し方も変わります。
高宇明にとって所詮、李承鄞は権力を掌握するための操り人形です。そう思っている人にそもそも本性なんて分かるわけないでしょう。
この人が悪事が明るみになり施錠されてから、もうでてこないのかと思ってたら意外と画面にでてくるでてくる。
悪役なんだけど、狡猾で人を騙すことが巧みな李承鄞がいるから、正直なところ悪としての存在感が霞んじゃってたかな。でも、考えも行動も淡々としてて、余計なことはしないあのクールなところは観ててけっこう好きでした。
米罗(ミロ)
ミロは西州ではスパイとして活動していたが、敵国にバレて殺されそうになったとき、裴照に助けてもらうシーンがあります。その後、豊朝からは居酒屋の店主で働いていました。皇外に出掛けた小楓たちと関わることが多かった人で、物語としては重要な人物ではないけど、小楓や顧剣にとっては気軽にお話ができるお姉さん的存在です。
スパイをやっていただけに、コミュ力が高く空気も読める。だからこそ、小楓たちも自然とお店に立ち寄っちゃうのでしょうね。現実にいたらお友達になりたい、お店に立ち寄りたい!そう思わせるほど魅力のある女性です。
そして密かに裴照を思っていましたが、裴照が珞熙公主をめとることを聞いてショックが隠しきれず…あのシーンは、ミロらしい裴照との絡みでした。一人になったあと、お酒飲みながら舞を踊っているのは切なさと色っぽさ混じってて、みとれました。
最後に、小楓の意思を尊重して、小楓を探している裴照に嘘をつき店のなかにいることを黙ってました。彼女は本当に人情溢れるひとで、李承鄞にミロのアカをのませてあげたい(笑)その後は、お墓参りしてどこかへ旅立ったけど、ミロならどこでもやっていけそう。
エンディングのミロのカットがドヤ顔でポーズもかっこよく特にお気に入り!
裴照(はいしょう)
裴照は豊朝に来るまでは、モブレベルの存在感で何とも思ってなかったのに、小楓から香り袋もらったあたりからちょっと感情あらわにしてて好感度がぐんとあがって出る度に目が離せなくなってしまった。
しかし、微笑ましい場面はつかの間、せっかくもらった香り袋を李承鄞が奪ったのは許せなかった(笑)
ここらへんから、ならないと分かりつつも 小楓は裴照に目を向けないかな~と私情が芽生える。
さらに許せないのは、裴照が小楓に恋心を抱いているのを李承鄞が察知して、裴照に片想いしてた珞熙公主を皇帝に結婚相手として裴照を推薦したこと!
裴照は、部下であることの立ち場を自分でちゃんと理解しているので、公主との婚姻をすんなりと受け入れるのです。てか、皇帝が決めた婚姻だから拒否したくてもできない。可哀想すぎる…。
婚姻が決まったあと、小楓が裴照に好きな人いないの?って聞くのは観てて胸が締め付けられましたね。私はすでに裴照の味方であり、感情移入しすぎて
裴照は小楓のことが好きなんだ!と、裴照の代わりに言ってあげたい。てか、小楓気づいてー…。
とお節介野郎になってました。裴照の寡黙で言われたことをすんなりと受け入れる長所が短所になってしまうとは…
裴照の密かな恋も許されない。こんなことになったのは李承鄞が悪い…だけど、裴照にとっては主だからね…従うしかない。
最後に、小楓の気持ちを尊重して李承鄞の命に背いて小楓のために 開門!と門番に伝えるシーンは最高でしたね。なのに、駆けつけてきた李承鄞にあっけなく邪魔されるのある意味泣ける。
あと最終回で李承鄞と共に老けメイク施してましたが、元から老け顔だからあんま変わらない(笑)…それに歳とった姿は代役を使わず本人でやったのはよく頑張ったな~…。李承鄞は背筋がピンとしてたので、なんか違和感あったかな。
李承鄞の小楓に対しての言動に
何言ってんだor何してんだこいつ…
ってドン引き表情が何回もあるので、この表情がいつでるのか楽しみにしてましたね。いやー、寡黙な男は表情で語るのよ…。素晴らしかった!
阿渡(アドゥ)
阿渡(アドゥ)は、小楓とは従者としてそばにいるけど、小さい頃から共に過ごしたため家族同然の絆で結ばれている。小楓には欠かせない存在であり、アドゥにとっても同じ。小楓の一番の理解者である彼女は、小楓のためならどんなことでもするし、守る姿はかっこいい!ってのが第一印象。
小楓が記憶を忘れていたとき、アドゥは惨劇を覚えていて、毒を飲んで喋れない状態でした。あとから、顧剣との絡みで毒は嘘で真実を言わないように喋れないふりをしていると暴露しましたね。ここみてちょっと安心。
だって、アドゥの苦悩が物語の所々にシーンが入ってて、何気主人公たちより一番辛い立場なのに…喋れないだと?!と悲しかったのでほんと良かった。それに、嫌な記憶が残っているのは自分だけとか孤独感募るだけだし、小楓がお父さんやお母さん元気かな?手紙来ないな~ とか、アドゥの前でそんなこと言ったらアカンやろ~と、さらにアドゥに同情を隠しきれない…。
アドゥは兄のハーシ亡くなってるし、故郷は乗っ取られるし、もっと絶望していいのにアドゥは小楓のことを第一に支える。なんて健気なのアドゥ…。
アドゥは常に小楓を守っていて、皇后の侍女と戦って深い傷で意識不明になったり…小楓と顧剣と3人で皇宮から脱出する際、矢が刺さっちゃったり後半はアドゥ満身創痍…。
そして西州にやっと帰国したとき、高顕を刺したあと反撃くらって相討ちで亡くなってしまいます。あのあと、小楓が駆けつけアドゥの遺体に寄り添うシーン号泣~。小楓が生きることが大切!って言ったあとに敵討ちに黙っていっちゃうなんて、小楓を思うならそばにいてほしかった。
多分、命が残りわずかなのと、豊朝と戦争するのに高顕と西州国が手を組むのも許せなかったんだろうね、観た感じ…。突然、寝ている小楓に最後の挨拶だけだったし、説明なかった気がするから暗殺理由は視聴者の想像におまかせ展開だと私は思ってます。
あと、顧剣が死んだってのも関係あるんじゃないかな…。信頼はあとから徐々に築いてた上に、顧剣と喋ってるアドゥはとても楽しそうでした。恋心というより大切な人がいなくなった感情の喪失感は大きいでしょうし…。
あ、でも小楓が豊朝から逃亡して李承鄞も兵を連れて、戦争になりそうだったから、私のせいだって小楓が責任感じてたからってのもあるかも。戦争するきっかけになった高顕殺せば民にも影響受けませんし、戦争せず和解で今まで通りの関係になれますしね。まっ、このなかのどれかかな。
結論としては、アドゥは身体も心もすでに限界で上記を理由に行動に移したのではないかと…観終わってからここの場面は色々と考えました。
東宮は本当に主人公以外のキャラも魅力的で、物語が悲劇なので観てて楽しいってより応援したい!って気持ちも混じっちゃうんだよね。脚本が非常によくできてる。
中国ドラマってけっこう最後らへんは、駆け足で話の収束が雑なこと多いんだけど、東宮はちゃんと収まってるなと感想書きながらあらためて思いました。
顧剣(こけん)
主要メンバーの一人・顧剣。小楓のことが好きで丹嗤の件以降は彼女を助け守り続けていました。彼は、師匠である柴牧に育てられ、顧剣の父の汚名返上のために復讐に加担します。復讐のために顧小五を小楓と引き合わせました。これは罪深い行いで、小楓から拒絶されるのも当たり前です。
まあ、嫌々でためらっている感じであったんだけど、まわりにおされちゃってね、渋々小楓を利用しちゃうわけです。こんなんだから2番手なんだぞ!と叱ってやりたい。
豊朝軍が丹嗤族を粛清してからは、呵責の念に苛まれて復讐よりも小楓を第一に行動していく姿は、かっこいいの連続。剣アクションは沢山あって見ごたえありました。だけど、小楓が記憶を無くしたとはいえ近くに李承鄞がいることもあり、小楓から信頼されても恋には発展しない…あぁ~…切ない…。
後半は、自分の命が残りわずかだと悟り、生きている間に小楓から好きな人と思われたいゆえに顧小五と名乗ります。
ここはちょっとドン引きしちゃった(笑)上記の理由と小楓に記憶を取り戻してほしい事情も絡んでるとはいえ…。そんなんだから2番手なんだぞ!
と冗談はさておき、ドラマ内で小楓のそばにいられればそれで良いと、顧剣は恋愛ではなく大切な人を見守る側として言ってましたね。命が長くないからこその決意で、もし命が関係なかったらどう行動にうつしたのかな~と考えるのもまた楽しいです。
顧剣の性格って他のキャラと比べて謎なんですよ、私的に。性格が定まってない感じ。大胆なことをやるのに、遠慮しがちのときもある。思いをさらけ出すのかなと思えば、そうでもないし。その逆もまた然りな行動で、東宮のなかでは彼が一番クレイジーなやつでした。
顧剣と小楓の間で鳴り矢とかんざしが重要アイテム。
特に鳴り矢は、顧剣を皇宮に誘い出すために李承鄞が利用します。このシーンはムカムカ度が半端ない…。そして顧剣は兵に囲まれ矢を放たれ駆けつけた小楓に抱えられたまま亡くなります。
人生最後、好きな人に抱えられて死ぬって最高じゃないか!
ここのシーンも号泣…はじめて登場したときなんか若者のわりには老けてない?と思ってたけど、最後には男前だったなと思わせるほど見た目も性格もかっこよくみえました。
曲小楓(きょく・しょうふう)
女主人公である彼女は、まっすぐな性格で人に優しく、一途に好きな人を愛します。
この性格がドラマで一貫してたのって、記憶を無くした時間が長く新たに李承鄞との日々を過ごしたからってのもあるのかなー。もし、記憶が残ったまま日々を過ごしてたら、鬱になるか自らあの世へ行きそう…。
優しいからこそメンタルも脆いのよ、人の気持ちを常に理解しようとしてるし、他人の悩みも自分の悩みとして抱えちゃうとっても良い子。
人を信じやすいのは、西州国の九公主で末っ子であり嫡子である立場。まわりは王族の家族や従者でちやほやされて、規則がなく自由なところが多い環境も要因。悪い人がまず近くにいない。
だからこそ、人に利用されやすいのです。主に顧小五/李承鄞なんだけどね。
最後らへん、李承鄞に利用された記憶が戻って、顧剣も亡くなってしまい豊朝から逃亡を決めました。そして、西州に戻る前に李承鄞を殺そうとしました。しかし、結局ナイフを深く刺すことができず殺せませんでした。できなかったのは愛した感情からであり、理屈ではないのです。
それに、顧小五への愛だけでなく、豊朝に来てからは李承鄞と皇太子妃として共に過ごした日々の思い出=李承鄞への愛もあります。つまり愛が2つあるわけです。
顧小五と共に過ごした日々(愛)
小楓は利用され家族や大切な人たちを失う(憎しみ)
忘川の水で記憶がなくなる
李承鄞と共に過ごした日々(愛)
記憶を取り戻した上に、顧剣を失う(憎しみ)
全ての憎しみで殺そうとしたけど、顧小五/李承鄞には生きてほしい(2つの愛)
東宮は愛憎の織り混ぜが上手いな~と全話見終わってから感心。
記憶喪失をうまく使ってますね。だからこそ、観てて面白かった!
忘れたいところだけ忘れられるなんて、あるなら私も忘川の水飲みたい~。多分100回以上飲む(笑)
小楓に対して豊朝の人たちは、小楓が異民族で習慣や価値観もまったくちがうって分かっているから粗野な行動しても、多目にみることがありました。それに、瑟瑟以外にはほとんど敵対視もされてなくて、人間模様が観やすかったです。皇宮内には小楓の味方が多い。
実を言うと、公主二人が出てきたときどっちか敵になるだろうなって思ってましたが、話が進むにつれて、小楓の友で味方になってたので予想が外れてしまいました。
永寧公主(第7公主)珞熙公主(第8公主)二人ともとても良い子。疑ってごめんなさい。
太皇太后お墨付きの侍女・永娘も小楓に忠実で誠実な人でした。最後の西州のお金渡すシーン泣ける…。永娘も西州に行ってほしかったな~。
太皇太后も小楓の味方。記憶がなくなったことと祖国の現状について同情して、小楓を気遣う。また、小楓の天真爛漫な性格を気に入っていましたね。皇太子妃になりたくないときも説得。李承鄞との子供がみたいがために食事に媚薬仕込み部屋に二人を軟禁(これはちょっとやりすぎ。)
皇宮内のお話はカニ食べるところと李承鄞が寝込んで小楓が看病してるところお気に入り。あそこまた観たいな~。
李承鄞(りしょうぎん)
東宮において主人公でありながらも、ほとんどの人にとって敵となるのが李承鄞。ヒロインにとっても不倶戴天の敵になるって、他のドラマではありえないよ?(笑)
子供の頃から本性を隠し、素直で情に熱い男を演じていました。皇太子(第一皇子)が殺され実母の死の事実を知ってから本領発揮!能ある鷹は爪を隠すとは、まさに李承鄞にある言葉ではないかと…。彼が狙ったものは、謀略を巡らし人を利用して陥れるのです。
それがヒロインでも実の父親でも育ての親でも従兄でもね。
謀略に長けても人に情けはあるよね?とちょっと期待してたけど、顧剣を殺した時点で他人に情けをかけることはないんだなと淡い期待が消えました。
小楓も、顧小五は死んだ…って絶望するのも納得。
いやー、人を利用するのが上手すぎる。そして狡猾さが言葉と行動ににじみでてる。主人公としてはあるまじき行為ですが、もう一人の主人公の小楓が純粋なので見守る形で見届けられました。
李承鄞は愛を知っても感じても、相手に与える愛情表現はちょっとずれているのかなー。自分の利益や権力第一で、自分の気持ちや相手の気持ちは権力の次でしょうし。
この李承鄞の行動の演出が素晴らしかったのですが、1つだけ不満なところがあります。関門で小楓が落ちたときに李承鄞が衝撃で血を噴き出すところ!
えぇー?!と真面目なシーンなのに吐血演出が過剰すぎてつい笑ってしまった。
あれは、身体から来る血の量じゃない。飲み物含んで不意打ちで噴き出す量ですよ…。あそこなければもっと集中して観れたのにー。
陈星旭さんの演技が本当によかった!役柄に当てはまってて、演技がこの人だから狡猾かつ魅力的な李承鄞が出来上がったのでしょう!やっぱり顔やスタイルだけでなく、演技力もあってこそ役者だよね。最高でした!
- 監督のweiboから画像を引用
監督のWeiboは、東宮関連の画像沢山あるのでオススメです(^^)/
東宮チームの仲のよさや作品への熱意が画像で伝わってきます。
語りたいこと書き綴ったらものすごく長くなってしまいました。これでも、すべて語りきれてない上に、本当はもっといろんなひとのこと書きたかった…。でも、他の作品のも書きたいのでこれぐらいで。
製作会社が沢山携わっててスタッフも多かったから、こんなに良い作品が生まれたのかな。中国ドラマのなかでは、けっこうお話がしっかりしてて悲劇好きにはたまらない内容です。
役者だけでなく、東宮の背景も装飾もすべて綺麗で、けっこう画面の隅々までみてました!背景にある壁画とか印象的で、たまに人物よりそっちに目がいくこともしばしば(笑)観ることができて本当に良かった!
ぜひとも、BSでも放送してほしいですね。多くの方々のお目にかかり、東宮ファンが増えたら嬉しいな~。
前の記事から半月以上経ってしまいました。感想が思ってたより長くなったのと、作品情報の元ページがあんまり信用できなくて、一からopやedのスタッフクレジット確認したのも遅れた原因です。
前の記事で近々更新すると書いたのに、大変遅れて申し訳ないです。
ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました!